LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略 リンダ・グラットン, アンドリュー・スコット 読了

LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略 リンダ・グラットン, アンドリュー・スコット 電子書籍で読了。
自分の中でなるほどと思ったことを備忘録として残す。

 

 

 

人々の寿命が短く、労働市場の変化が小さかった時代には20代で知識とスキルを身につけ、その後は知識とスキルへの再投資はあまり必要なかった。
労働市場が急激に変化する中で70代、80代まで働くようになると、時間を取って、学びなおしとスキルの再習得に投資する必要が出てくる。
→ 70代、80代まで働くつもりになってきた。それも悪くない。

寿命が延びて多くのステージを生きる時代には生涯を通して投資を怠ってはならない。
新しい役割に合わせて自分のアイデンティティを変える為の投資、新しいスキルを身につける為の投資が必要。

長寿化の恩恵を最大化する為に有効な選択の多くは、高い所得を得ている専門職や技術職の人ほど実践しやすい。
100年ライフに適用しようと思えば、様々な資源、スキル、柔軟性、自分についての知識、計画、働き手を尊重してくれる雇用主などが欠かせない。
益々格差が広がっていくことが想定される。

2007年に日本で生まれた子供は107歳まで生きる確率が50%ある。
→ 少なくとも100歳前後まで生きるつもりで準備、計画をしていないと、資金面や健康面で大変なことが起こりそう。

いつも運動し、たばこを吸わず、体重をコントロールできている人は不健康期間が大幅に短縮される。
→ 死ぬ前の不健康期間が長ければ長いほど、介護などの費用が余計にかかるので、30代、40代のうちから健康に留意した活動を続ける必要があると改めて認識した。

健康に老いられるかどうかは、公衆衛生、啓蒙キャンペーン、生活習慣の改善によって決まる。
不健康期間はひとりでに短縮されることはない。
→ 少なくとも生活習慣は自分で改善できることなので、健康に老いる為の生活習慣を身につけたい。

豊かな国では認知症は老化がもたらす最大のリスクになっている。
60歳の人の1%、75歳の人の7%、85歳の人の30%が認知症になっている。
→ せっかく寿命が延びても、認知症になってしまっては家族へ負担をかけてしまう。
認知症に対する研究が進み、この数字が改善されることに期待したい。

同等の生活水準を目指す場合、大人二人の世帯に必要な所得は大人一人の整体の1.5倍にとどまる。
大人二人の世帯で二人とも職をもっていれば、一人暮らしの場合よりもそれぞれの所得が25%少なくても、同等の生活水準を維持できる。
老後の為に必要な一人当たりの貯蓄額も少なくて済む。

 





 

有形の資産は無形の資産の形成を強く後押しし、無形の資産は有形の資産の形成を強く後押しする。
強力なスキルと知識という無形の資産が無ければ、キャリアを成功させ、お金を稼ぐ力は非常に限られたものになる。
無形の資産はそれ自体として価値があることに加えて、有形の金銭的資産の形成を助けるという点で長く生産的な人生を送るためにカギを握る要素なのだ。
良い人生を生きたければ、有形と無形の両方の資産を充実させ、両者のバランスを取り、相乗効果を生み出す必要がある。
→ 本当にその通りだと思う。無形資産が無い人には有形資産は築けない。有形資産が無い人には無形資産は築けると思うが、有形資産がある人に比べたら、限定的になってしまう。

長く生産的な人生を送るためには、スキルと知識に投資することが不可欠だ。
学習と教育は大きな金銭的恩恵をもたらす。

100年ライフが当たり前になれば、人生の早い段階に一度にまとめて知識を身につける時代は終わるかもしれない。
テクノロジーが目を見張る進歩を遂げると予想される以上、キャリアの初期に身につけた専門技能を頼りに長い勤労人生を生き抜けるとは考えにくい。
古いスキルを(土)タイにした仕事に飽きたり、テクノロジーの進歩により、スキルが時代遅れになったりする結果、障害を通して新しいスキルと専門技能を獲得し続けることが一般的になるだろう。
→ 日々の学びなおしの重要性を痛感。現ヤクルト2軍監督の高津臣吾がメジャーに挑戦する時に「Never too late」と言っていたのをふと思い出した。

学校教育は次第にあらゆることの土台になる分析能力や思考の原則を築く場になっていく。
そうした土台を築ければ、柔軟性とイノベーション精神を発揮し、いくつもの分野で活躍できる。
→ 一時期、詰め込み教育を脱しようとしていた時期があったように思うが、今はどうなっているのだろう。

様々な研究によると、加齢により脳の機能が低下するペースは約3分の1が遺伝的要因で決まるが、残りは生活習慣で決まる。
具体的には日々の行動、コミュニティとの関わり方、人間関係の強さ、肉体的健康、食事などが関係してくる。
筋肉を鍛えるように脳を繰り返し使用して訓練を積めば、機能を高めたり、ダメージからの回復を後押ししたりできる。
逆に使わなければ、脳は次第に衰えていく。
脳の機能低下を避けるためには体を動かすべきだとされる。
他には低脂肪食、野菜と果物と油分の多い魚、オメガ3脂肪酸とビタミンB12、そして知能トレーニングと頭脳エクササイズなどの有効性が指摘されている。
→ 脳の機能低下をすでに恐れている。脳の機能低下を防ぐ方法があるなら、実行し、脳的にも健康な老人になりたい。

フェイスブックのCOOを務めるシェリル・サンドバーグは大学を卒業する女性たちに対して、「キャリアに関する最も大きな決断は、パートナーをもつかどうか、パートナーをもつとしてどういう人物を選ぶかどうかという決断である」という言葉を送っている。
サンドバーグに言わせれば、良質なパートナー関係とは、長い目で見た公平を実現し、家族の一人だけでなく、家族全員が成功を手にするための方針を共有する関係だ。長く生産活動に携わる時代には、男女ともに互いに対する見方と態度を変えることが避けて通れない。そのためには、多くの調整が必要となる。

様々な研究によれば、男性は女性に比べて、金銭的報酬をともなう仕事に費やす時間が週に11時間、娯楽に費やす時間が週に4.5時間多いことがわかっている。その一方で、家事と育児に割いている時間は女性の方が多いのだ。

重要なのはあとで変化を突きつけるられるのではなく、いま変化を予期して行動することだ。
積極的に計画を立てて行動しなければ、長寿化は厄災の種になりかねない。
だからこそ、人々が自分の状況をもっと直感的に感じ取り、選択肢をよく把握できるように、幅広い議論をおこなう必要がある。

 

 

 

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