シリコンバレー式 最強の育て方 ― 人材マネジメントの新しい常識 1 on1ミーティング― 世古詞一 読了

シリコンバレー式 最強の育て方 ― 人材マネジメントの新しい常識 1 on1ミーティング― 世古詞一 読了。
自分の中でなるほどと思ったことを備忘録として残す。

 

組織の課題とは、人が育たない、優秀な人が辞めてしまう、チームに活気が無い、といった人に関することで、問題となっている事象は多岐にわたる。
これらの問題を突き詰めていくと、根本的な原因はたった1つです。
それは個人に焦点を当てた対話の不足である。
個人に焦点を当てた対話の目的は部下との信頼関係づくりや部下の不安の解消や部下の心身状態の確認など、部下自身に関することです。
→若手が転職してしまうことは確かによくある。これも対話の不足が原因なのかもしれない。

個人に焦点を当てた対話の目的は部下との信頼関係づくりや部下の不安の解消や部下の心身状態の確認など部下自身に関することです。

1on1の対話ではこんな問いを投げて上司は部下の話を聞きます。
「今、どんな想いで仕事をしているのか?」、「体調はどうか?」、「今の業務を通して今後何をしていきたいのか?」、「今の業務からどんな成長ができたか?」、「もっと改善できるやり方はあるのか?」。これらの質問は「情報交換のコミュニケーション」では出てきません。
なぜならこの質問の答えが短期的な結果には繋がらないからです。

退職者に共通した隠れた退職理由がありました。
それは悩んだときに相談する人がいなかったということです。

部下側から上司を呼び出して相談するのはハードルが高いものです。
大体、ちょっといい?と部下を読んで話があるのは上司の方です。
用事があるのは上司で、上司が部下に何かを伝える場として面談がありました。
一方で部下が上司を呼び出すのはよっぽどなときなのです。
そのよっぽどの前に事態を捉えるための定期的な場が現在、必要になってきているのです。
→いざ呼び出されてみると、退職の話をされるという手遅れのケースを最近、よく聞く。

部下側はコミュニケーションを求めているケースは実は多いのです。
ふんだん上司は手のかかる部下に時間を使っているので、ときには自分の行っていることに対する承認が欲しかったり、今後についての話を落ち着いてしてみたいと思っているものです。
うまくコミュニケーションをとれているから、優秀だから任せておいて大丈夫というのは上司の思い込みである。

あまり自分のことを語りたがらない部下には、まずは上司自身のことを知ってもらう努力も大切。
なぜなら信頼関係とは相互の理解から成り立つもの。
そうすることで部下のことを深いレベルで知ることもできる。
部下の心を開いてもらい、本音を言ってもらうために最も効果があるのは、自分の言いたくない、出したくない情報をまず相手に出していくこと。

1on1ミーティングでする体調確認
・最近寝つきが良くない
・早めに起きてしまう
・疲れやすい、だるい
これらはメンタル不調の最初のサイン。

1on1ミーティングでの業務量の確認
・残業が多い(業務量が多すぎるか確認)
・帰るのが早い(業務量が適切か確認)

上司は説得ではなく、共感をしながら聴くことに徹して、部下の話を聴ききること。
聴ききることでモヤモヤが外に出て、やがて部下の中から消えていく。
極論を言えば、部下からの信頼はアドバイスをすれば下がり、最後まで話を聴ききれば上がる。

1on1ミーティングで発見した部下の良い言葉や結果について伝えること。
Facebookのいいねの間隔で気軽に自分が言えるようになろう。
つい軽視しがちですが、実はこれは一生ものの大きなマネジメントスキルになる。

将来起こりうるリスクを先回りして考えたり、業務をもっと効率的なものにしていくアイデアを出すこと、部下の視野を広げていくことは目先の結果を出すためにはそれほど重要ではないが、中長期的に結果を出し続けていくためには必要なこと。

上司は部下の状況や業務についてわかっていると思ってすぐにアドバイスしがちです。
そこをこらえて部下が答えを持っていることを信じて、教えてくれないかなというスタンスで臨むと、質問が機能していく。

1on1を重ねていくことで、評価を自信を持って行えるようになります。
なぜかというと、評価で最も大切なことは正しい評価ではなく、評価される側の納得感だからです。
いくらルールに則った評価をしても部下が納得しなければ、意味がないのです。

 

 

 

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