「育てる技術」石田 淳 読了

育てる技術」石田 淳 読了
なるほどと思った点をリマインドとして残す。

仕事ができない理由は2つ。
仕事のやり方がわかっていない。
仕事のやり方はわかっているが、続け方がわからない。

部下に教えるべきは誰がやっても同じような結果が出せる方法である。

多くの仕事に特別な才能は必要ない。
裏付けのある科学的な手法を繰り返すことが効果的かつ現実的。

ある調査によると、部下の生産性を引き上げる良い上司の特徴は「部下に仕事のやり方や様々なスキルを教える能力が高い」ことだという結果が出た。
部下のやる気を引き出そうとする上司やチームを管理する能力を持っている人が良い上司ではなかった。
良き上司とはムチをふるったり、アメを与えるだけではダメで部下たちにどうすれば、仕事をこなせるのか具体的に指示できる人だというのだ。

部下がこちらの望む行動をしたら、褒めたり、喜んで見せたりする
部下がこちらの望まない行動をしたら、その行動だけを修正してもらう

4つ褒めて1つ叱る。
行動科学マネジメントに「4対1の原則」というのがある。
人は褒められた記憶より叱られた記憶が強く残る。
だから4つ褒めたら、1つ叱るくらいでやっとバランスがとれる。

「最近の川物は会社での付き合いを嫌がり、プライベートを優先する」と思われている。
だから、部下を飲みに誘ったりしてはいけないのだと思い込んでいる上司もいる。
だが、ここ数年変化が見えてきている。
日本脳t率協会が2008年に新入社員約1300人に対して行った調査によると、上司との飲み会が有意義と感じる新入社員は約9割にのぼったという。
だから若者はどんどん飲みに誘っていいのだ。
そこで手柄話や説教さえしなければ。

行動科学マネジメントの重要な概念に「MORSの法則」というのがある。
・Measured    計測できる(数値化できる)
・Observable  観察できる(誰から見ても何をしているかわかる)
・Reliable    信頼できる(どんな人から見てもそれが同じ行動だとわかる)
・Spesific    明確化されている(何をどうするかが明確になっている)
行動科学マネジメントではこの4つの条件を満たされていないものは具体的な行動とはみなさない。
「なるべく早く資料を作って」ではなく、「明後日の朝9時までに会議でつくる資料を10部作っておいて」といった感じ。

武道などの修行の過程を表す「守破離」という言葉がある。
まずは師匠に教えられたことを忠実に守り、繰り返し稽古をして基礎的な技術を身につける過程が「守」。
次に基礎を踏まえてさらに洗練される「破」を経て、師から離れて独自の境地を開く「離」へと至る。
部下に仕事を教えているときは「守」の段階。
最初は手取り足取り教え、基礎をしっかり固めたほうが、結果的に時間は短縮できる。
基礎が固まれば、応用力も生まれ、自分の力で考えられるようになる。

一連の行動の中には絶対に外してはいけない大切なポイントがある。
絶対に外してはいけない行動を行動科学マネジメントでは「ピンポイント行動」と呼ぶ。
仕事のできる人はピンポイント行動を必ずとっているが、そうでない人は落としている可能性が高い。

その仕事に携わるのが全く初めての新人にはピンポイント行動だけを教えてもできるようにはならない。
全体の流れや前後のつながりを教えながら、ピンポイント行動を指示しよう。

行動科学マネジメントでは結果ではなく、「行動」を数値化する。
そのメジャーメント(計測)は、「質」「量」「時間」「コスト」の4つの要素に基づいて行われる。
どれか1つでも欠けていれば、計測したとは言えない。
ビジネスでは量があっても質が悪ければ売れないし、逆に質がよくても量が足りなければ機会ロスする。
質がよくてもコストがかかれば赤字になるし、仕上がりに時間がかかりすぎるのも同様である。

部下に指示を出すときは必ず復唱させるようにすると間違いが起こりづらくなる。
正しく復唱させることで大切な場面での失敗を未然に防ぐことができる。

新人にいきなり大きなゴールを示したら潰れてしまう。
ビッグゴールの前にいくつものスモールゴールを設け、テープを切らせてあげよう。
スモールゴールを設け、部下をスモールゴールに導く。
部下がたどり着いたら、声をかけてあげる。
それを繰り返しているうちに、部下はビッグゴールに到達する。

行動科学マネジメントでは「懲罰」をあまり用いない。
部下が悪い行動をとったとき、その行動自体は叱っても、部下そのものを責めるようなことはしない。
悪い行動を減らすことにより、いい行動を増やすことに主眼を置く。

継続性をもたらすフィードバックとは「ポジティブ」「すぐに」「確か」の組み合わせのフィードバックである。
つまり部下の行動に対してポジティブなフィードバックをすぐに確かに行えばよい。

部下が間違った行動をとったときにはその行動を改めさせるのも上司の仕事だ。
間違いを正すことができなくては本人が成長しないだけでなく、チーム全体に悪い影響を及ぼす。
褒めるときと同じように「叱る」というフィードバックもすぐに行う必要がある。
悪い行動に対してはネガティブなフィードバックをすぐに確かに与えるのである。

人が自発的に行動するには理由がある。
行動科学マネジメントではそれを「動機付け条件」と呼ぶ。
動機付け条件は一人ひとり違う。
「とにかくお金が欲しい」
「家族と幸せに過ごしたい」
「海外旅行こそ最大の関心ごと」など
それぞれの動機付け条件を把握する必要がある。

部下のいい行動を成果につながるまで自発的に繰り返してもらうには一つひとつの行動が最終的に到達するゴールを実感させる必要がある。
その時にゴールだけでなく、進捗状況もわかるようにしてあげよう。
上司がゴールを説明してあげるだけで部下の仕事の進め方は変わってくる。
今まで雑用にしか思えなかったコピー取りが重要な会議で決済を仰ぐための資料作りとわかれば、そこに工夫も生まれる。

人は自分がどれぐら
い成長しているのか、なかなかわからない。
日常業務において部下に成長を実感させてあげる必要がある。
できたこと、達成したことなどのポジティブな結果を数値化する。
グラフを作る時は累積グラフで作成する。
部下のグラフが伸びてきたら、マメに言葉をかけよう。

ドラッカーはこう語っている。
「リーダーとは目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持するものである」
つまり、リーダーとは旗振り役であり、メンバーの進むべき道を示すのが最大の役割なのだ。

指導される部下にとってかっこいいのは自分の成長をサポートしてくれる課長だろう。
そのためには部下にやるべき行動を的確に伝え、仕事ができるようにするしかない。
ときには細かすぎると反発されるかもしれないが、部下の成長につながるのだと信じて貫いてほしい。

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